マリア様がみてる クリスクロス を読んだ

いつもながら時期を逸した感想ですよ。
とりあえずは、久しぶり(たぶん)に桂さん登場。とはいえ当然ながらチョイ役でした。
そして、この巻でぼくを驚かせたことが序盤で起こります。
20,21ページです。
ぼくははじめて、小笠原祥子という人に萌えました
そう、思い起こせば祥子というキャラにぼくは萌えたことはありませんでした。
祥子と祐巳や、祥子と蓉子さまという「カップリング」に萌えたことならばそれはもちろんたくさんあります。だからこそ、気付きませんでした。ぼくは小笠原祥子というキャラクター単体に萌えたことはなかったのだと。
まあ、今回萌えたのにはひびき玲音さんの挿絵の効果もかなりあることでしょう。というか、その萌えのフックは挿絵にあると認めなければないかもしれません。萌えにおいてビジュアルの力はいまだ健在であり強力か。・・・・・・なにか、挿絵により萌えてしまったことと、挿絵がなかったら萌えていなかったかも知れないということに、敗北感のようなものを感じてしまいます。もっとぼくに萌力を。
さらに28,29ページでは白薔薇さんちのチョコレートの授受に遭遇した祐巳のリアクションとかがナイスです。乃梨子の解説もいいですよね。「まるで、思いがけず着替え中の女子を見てしまった、男子中学生みたいなリアクションでしたね」上級生に向かって、なんて娘!
そして続くページで聖さま話が出てきて聖さま萌えのぼくとしてはホクホクです。そしてさらにホクホクさせるのが、乃梨子聖さまに対する反発というか嫉妬というか理解に苦しむ様がいいデスね。「わたしの志摩子さんが」ってカンジですよね。モチベーションと能力が足りないせいでSSとしては書きませんけれども、ぼくは志摩子さんをめぐって喧嘩する(というか聖さま乃梨子をいじる)妄想はよくしましたので、こういう間接的なものでも聖さま乃梨子志摩子さんをめぐるからみは萌えます。
ただ、33ページの志摩子さんの台詞「聖さま、今頃きっとくしゃみしていらっしゃるわね」は「聖さま」ではなく「お姉さま」といって欲しかったかな。そのほうが聖×志摩子としても萌えるし、乃梨子が「お姉さま」という表現に嫉妬する様も味わえそうだし。やっぱ「聖さま」という呼称は誰でも使えるけれど「お姉さま」は志摩子さんのみに許された特権なのだから。ロサ・カニーナでも「わたしのお姉さまは佐藤聖さまただ一人です」と言ったことだし。
新聞部の真美さんと日出美のエピソードも面白く、また萌えるもので良かったですね。困惑する蔦子さんもよかったし。やっぱバレンタイン(ウァレンティーヌスのほうがよろしいか)の巻は萌えどころは多いですね。
ところで63ページの乃梨子の「お茶! お茶っすね!」は一体・・・・・・。そういうキャラだったか? いや凄くかけ離れてるわけではないけど、だからといってお茶っすね! とまでリリアン離れしたキャラでもなかったはずでは。
まあそんな感じに萌えどころは前半に集中していました。
中盤、後半も面白かったですけれどね。
最近とみにキレキャラ化してきた由乃さんも見れたし、乃梨子瞳子の友情話もあったし、祥子さまが祐巳を追い詰めていくあたりも面白かったデスし。
んで最後は、瞳子の「妹にして下さい」宣言。
ついに来ましたね。
しかし、祐巳の返答がないまま次巻に持ち越し。
果たして、このまま素直に祐巳が受け入れるのか、わざわざ巻を跨ぐからにはまたひと波乱あるのではと心配になってしまいます。もうそろそろ腰を落ち着けてまったり楽しみたいものです。
そして紅薔薇白薔薇のカードの行方も決着のつかないままですね。
紅薔薇は隠し場所は発覚しましたけれど、このまま祥子さまが勝ち取ったというオチに収まるのでしょうか。
またしばらくヤキモキですなあ。レイニー止めよりはいいですけれど。


そんなわけで、個人的には楽しめました。
次巻が待ち遠しいですね。