RED LINE

マルドゥック・スクランブル−圧縮−を観に行く前に書いておこう。
REDLINEを相方と観に行きましたよ。
ツイッターの方にも書きましたが、最初はスルーするつもりの映画でした。
だって主演のCVが木村拓哉蒼井優ですよ?
オタクの悪い癖ですが、これは地雷だと見なします。
ええ、ジブリならまだしもです。
ところが小黒祐一郎さんのツイッターとかでREDLINEの絶賛ぶりを見て、ちょっと気になりはじめまして。ちょこちょこ情報を集めたりしていきます。
そうすると賛否両論。
特に賛の方はテンションが高い。
で、結局相方を連れて見に行くことに。


観終わった。
賛の言いたいことも否の言いたいこともわかった。
少なくとも小黒祐一郎さん周辺が絶賛しているということは「作画アニメだな」と思って見に行ったわけですが、実際ものすごい作画アニメでした。
自分は作画オタと言えるほどの知識も見る目もありませんが、キュアサンシャインの変身バンクを見て、他人に見せられない笑顔で「作画ぱねぇ!www」とか言うくらいは普通のオタクです。(「普通のオタク」という言葉は、いつだって、迷子なんだよ! キラッ☆ミ)
いや、実に素晴らしいアニメーションでしたよ。
あまりに萌え一辺倒になった昨今に、こういったデザインのキャラ作画が日本はまだやれる、というポテンシャルを示したのも良かった。
あとは脚本に榎戸洋司櫻井圭記がいるというので、脚本的にもどんなことになっているのか、と期待したらこれはこれである意味とんでもないことに。
否定的意見をもつ人は物語や設定や構成に文句を云っている人が多かったのですが、僕もそういった意見に共感できるところはあったりします。例えば、軍隊パートや政治パートなんて描かないで、その労力を全部レースにつぎ込めよ! とかいった批判ですね。確かにそれは思いました。が、一方で、あのレースシーンをアレ以上描くべきなのか、っていうか、確かに軍隊パートあんなに必要あったか? と思うけどレースシーンはレースシーンで結構お腹いっぱいなわけです。アレで満足。で、あのSF設定は必要だったわけ? って話になってくると思うんだけど。いや、確かに僕自身疑問は残るところはあるけど、あのポリティカルSFな部分も本当はもっと描けば面白くなる要素はあったと思うけど、今回の映画の疾走感を大事にするならばそれは示唆に留めておくくらいがいいのだろうと思ったりするわけです。
だから……うーん……なんでしょうねえ。もっとふくらませることもできたし、もっとコンパクトにすることもできた。どっちにも言えるんですよね。そんで、じゃあもっと隙のない作品にすればよかったのか? という話になると、僕自身「うーん……」と考え込んでしまうほかない。
これが「ベスト」だったのか?
と、いうことをについてこの作品ほど単純に答えることが難しい作品もない。
傑作だった、すごかった、でも不満だった。
みたいな話かな。
メチャクチャな比較をするとすれば、俺は「エヴァ・破」の方が好きだ。
みたいな話にしかならないというかw


ああ、あと音楽は良かった。音楽はもっと大音量でかけてもいいと思ったくらい。
あと蒼井優の演技は普通に良かった。


見るべき価値のある作品だということはできる。
ただこれは劇場で見なきゃダメだ。