硫黄島からの手紙を見に行った。

元旦に見に行きました。
本当は友人と見に行く予定だったのですが、友人の体調が悪くなり一人で見に行くことに。
で、見に行った感想としては、良かった。
大変良かった。
150分近い長尺ながらも中だるみせず飽きないで最後まで見ることがで来た。まずそれが、この映画に対する評価であり賛辞です。訴えるべき内容を伝えるために必要なのは、技術やノウハウで、それがしっかりしていた映画だと思う。
ひとつ不満というほどではないが、もうちょっと上手く描かれていたらなあ、と思うのは、硫黄島の戦いが長期にわたったという印象が映画からはしなかった点ですかね。映画での印象だけだったら、戦いは5日間で終わった、と言われても納得してしまう。一ヶ月以上にわたる戦いであったことをもうちょっと感じさせてくれたらよかった。
とはいえ、クリント・イーストウッドが描きたかったものは、硫黄島の戦いがいかに日本軍が食い下がって長期戦にしたか、ではなく、戦いの中における様々な人間のありようなのだろうから、仕方がないのかもしれない。でも長期戦になることで兵士たちが疲弊していく様をもっと描いてもいいとは思った。
あと個人的には二宮和也は、あんまりよくはなかった。あるいはあんまり好きではなかったというべきか。
政治的には概ね中立な描かれ方で、さすがそこらへんはクリント・イーストウッドだと思った。
銃撃戦のリアリティと言うか臨場感はなかなかのものだった。「戦場には立ちたくないな」と思わせるには十分な臨場感だった。銃撃戦に限らず空爆とか、基本的に戦争シーンの描写は素晴らしかったと思う。ああ、火炎放射器に焼かれる場面は結構きつかったよね。


しかしまあ、よくもアメリカがここまで中立に近く日本側からの戦争映画が作れたな、と思う。
渡辺謙伊原剛志は良かったよ。いや、コレは役柄が良かったからの評価でも多分にあるのだけど。


なかなか素晴らしい映画でした。
見に行ってない人は見に行くといいかも。
戦争はダメ、ゼッタイ!