ジャケ買いのなにが悪い

今日は最近読んだラノベの感想。

ぼくのご主人様!? (富士見ミステリー文庫)

ぼくのご主人様!? (富士見ミステリー文庫)

まあジャケ買いです。
性逆転モノで変態でハァハァ(*´Д`)とかいうカンジのを期待して買いました。
結果:ガッカリ
厳しいことを言いたくない性格の僕ですが、しかしこれは厳しい。
基本的なアイディアがまずもって凡庸というか、正直凡庸以下です。
神社の階段から転げ落ちて性別と(並行)世界が入れ替わるて・・・・・・。
んでストーリーテーリングとしては、特に終盤の方のガッカリさと来たらありませんでした。あまり憶えていないし読み返そうとも思わないので、詳しくは書きませんが。
この本は全体的に安易なんですけれど、終盤のつくりが圧倒的なまでに安易。
せめて終盤の方で救われようと思っていただけに、それをモチベーションにして読み進めていただけにひどく落胆しました。
だが、何よりこの本を救わないものにしているのは「エロさ」がないことです。エロさに徹底的に欠けている。エロくない。
面白くない本はせめてエロくないと何一ついいところがありませんよ。
ぶっちゃけ僕はエロけりゃとりあえずは許します。
だがこの本はエロくも何ともない。
セックス描写を入れろといっているわけではもちろんありません。エロさはそんな単純なものではない。これはわざわざ熱弁を振るうこともない常識だとは思いますが。
小説自体はダメだけどエロいしそれなりに読めるようなラノベはありますし、ていうか僕的なそれは新井輝ROOM NO.1301―おとなりさんはアーティスティック!? (富士見ミステリー文庫)のシリーズだったりします。新井輝は本当にこれでいいのか?と毎度思わせてくれますがエロいからOKとやはり毎度思わせてくれるラノベであります。
しかし、この「ぼくの御主人様!?」という本ははいい点がないです。あとがきでメイドの取材のためにメイド喫茶に行ったとか書いてありますけど、・・・・・・本職の家政婦としてのメイドを小説で書くに当たってメイド喫茶の取材で済ますってのは、流石にいかがなものかと思う所存であります。
せめて、この小説は売らんかなの編集者がオタ業界でのはやりの要素を適当に集めた本を立場の弱い小説家に半ば強制的に書かせたものであって欲しいです。だから構成から物語からキャラからエロまで何もかも弱いと、それは作家のモチベーションと編集者の要求水準が低かったからだと、そう思いたいのです。